カワサキW400に関する一部の評判には、売れ行きが芳しくないという声や、スピード性能が求められる場面では物足りないという指摘が見受けられます。
また、多くの方が気になるのは、現在の中古マーケットでの相場感です。しかし、これらの噂が真実を反映しているのかは疑問が残ります。
当記事では、カワサキW400に対するこれらの指摘が実際に真実をどれだけ含んでいるのかを徹底的に掘り下げます。購入を検討している方や、興味はあるけれど決断できずにいる方々にとって、本記事が有益な情報となることでしょう。
W400が不人気と言われている理由は?
パワー不足が課題のKawasaki W400
排気量400ccにもかかわらず他の同クラスのバイクたちと比ぼうすると、カワサキのW400は出力面で見劣りがあり、どうしても人気が振るいません。
とりわけ、高速での走行性能が他のモデルに比べて控えめなため、追い越しや速度を要する場面では物足りなさを感じることがあります。
例えば、W400のエンジンは29馬力のパワーを発揮するのに対し、同じ400ccのCB400SFは当時53馬力を誇っており、この出力差が目立ちます。
それでもW400の低回転域でのトルクの太さはその魅力の一つであり、市街地の走行やツーリングでは充分な力を見せてくれるため、走りに対する評価は一様ではありません。
しかしながら、力強さを求めるライダーからは性能に対する不満が挙げられることも多く、競合他社のバイクとの比較において、W400の不人気の要因となっているのは明らかです。
中古相場が意外にも高め
W400は新車の時、税込で650,000円の価格設定でしたが、400ccのクラシックスタイルのオートバイと比較するとかなりコストパフォーマンスが低いと評価されがちです。
例として、ヤマハSR400のファイナルエディションが605,000円で販売されていたことが挙げられます。メーカーやデザインに若干の違いはありますが、W400のほうが少々お高めだということにはご理解いただけるでしょう。
オートバイ購入に際しては、エンジンパワーや機能性など、スペックと価格のバランスを見極める消費者が多いです。同クラス内で比較した場合、W400の価格設定は高めであり、その差を性能や機能の面で充分に補っていない、とみなされることが不人気の一因となっています。
初心者や若い層のバイク愛好家には、手が出しやすい価格が選ぶ際の大きなポイントです。そうした観点から見ると、W400の中古市場における価格は、彼らが遠慮しがちな理由の一つに挙げられています。
メンテナンス性
W400の敬遠される要因のひとつに、壊れやすい部位が存在することが挙げられます。とりわけエンジンのシリンダーヘッドカバーからのオイル漏れは頻出するトラブルとして知られています。
このオイル漏れは、エンジンの耐久性に悪影響を及ぼすのみならず、運転者のセーフティにも直結する深刻な問題点です。気付かない内に運転を続けると、転倒するリスクが生じたり、最悪の場合エンジンが焼き付く可能性があります。
W400独自の問題ではなく、カワサキ製のバイク全般に見られる共通の弱点ではありますが、購入を検討する際にはこの点を念入りにチェックすべきです。
たとえ点検済みの中古W400であっても、実際に使用を開始してみるとオイル漏れが発生する場合があります。さらにメンテナンス性に関して言うと、センタースタンドが装備されていないのもW400の改善点です。
センタースタンドがあれば、チェーンの注油や調整作業が格段にしやすくなり、メンテンナンスが楽になります。上位モデルであるW650には標準装傜されているにも関わらず、W400には残念ながら含まれていないのです。
不人気のW400の中古車市場は価格上昇傾向にあるのか?
2023年の時点で、W400の中古市場価格は40万円から80万円程度で変動している状態です。生産が終了してから15年が経過しており、その間中古車価格は着実に上昇してきたように見受けられます。
生産期間がわずか4年と短かったW400は、市場での流通台数が限られているため、その希少性が価格を押し上げる要因になっています。古典的なデザインが多くの人に支持されていることもあり、今後も中古価格は上昇する可能性が高いと言えます。
特にコンディションが良好で、少ない走行距離の車両は価格が上がりやすい傾向にあります。そのため、購入を考えている方は、すぐに手に入れることを推奨します。
実際にバイク店で働く中で、「もっと早く買っておけばよかった」と後悔する声を多く耳にしています。
まとめ
W400の評判については、エンジンのパフォーマンスやコストパフォーマンス、メンテナンスの容易さなど、多角的な観点から見る必要があることが明らかです。
一方で、低回転域での十分なトルクが感じられる点も魅力的ですので、バイクを選ぶ際にはこれらの点を総合的に考量する必要があります。
実のところ、バイクショップでの反応を見ると、古典的なデザインが評価される層からは好評を得ており、速さよりもスタイルを重視するバイク愛好家からは選ばれる傾向にあります。