バイクの種類や個々のライダーの好みによって感じ方は変わるものの、フルカウルに比べて大きさが中途半端なビキニカウルの機能性について疑問を持つ人もいるでしょう。風を防ぐ目的であればやや物足りなさを感じるかもしれません。
使用していない人から見たら、ビキニカウルに実用性があるのか疑問に思われることもあるのではないでしょうか。
例えばカワサキの純正ビキニカウルは、タンクの色彩を引き継いだデザインが特徴的ですが、カウルを装着した経験がないライダーには、見た目だけのアクセサリーとみなされがちです。
スーパースポーツバイクの愛好家の中には、ビキニカウルを単なる見た目を飾るパーツと誤解している人も多いかもしれません。
ビキニカウルの効果は?
ナチュラルな姿勢をキープしたまま、法定速度を保ちつつバイクにあえて横たわることなく、ライダーは永遠に風を全身に受け続けます。ライダーにとって、この風の抵抗は日常茶飯事であり、特に不快な点もありません。しかし、ビキニカウルを装備することで、これまで未知であった風圧からのストレスを軽減するメリットに気づかされることがあります。
このカウルが上半身への風を遮り、これまでの走行がどれほど厳しいものだったのかを実感します。ビキニカウルのあるバイクに一度乗ることで、「今までなかったけど、あるとなんだか良さそう」「このカウルがあれば、より遠くへのチャレンジもしやすいかも」といった新たな思考に至ることができるかもしれません。
カスタマイズ時の注意点:ビキニカウルのデメリット
スタイリッシュな印象を与えるビキニカウルは、一部のライダーから支持を得ており、その効果は認められていますが、利点ばかりではありません。特に整備時にはいくつかのデメリットが考えられます。
ビキニカウルが装着されている場合、ブレーキレバーやその他ハンドル周りのメンテナンス作業に支障をきたすことがあります。カウルの存在が邪魔をして作業がやりづらいということが起こり得るのです。
更に、ビキニカウルの取り付けには、時としてヘッドライトの取り付け部分を利用することがあります。特に汎用品を追加する際には、この点が問題となることがあり、光軸のズレが発生する可能性があります。取り付け作業を行うときは、慎重に光軸の確認を行う必要があります。
さらに、車検を受ける際にもビキニカウルがあると問題が生じる場合があるため、リスクを避けるためには車検時には取り外しておくのが無難かもしれません。
走行中のアップグレード:快適性を優先するか、スタイリッシュさを重視するか
CB400SSにおけるビキニカウルの選択は、風を受けることによる疲労軽減のメリットを享受しながらも、一度その快適性に慣れてしまうと元に戻れなくなるかもしれません。ビキニカウルの取り付けは、風を感じながら走ることを楽しむライダーにとっては理解されにくいかもしれませんが、「なんてことをするんだ」という見方も存在するかもしれません。
近頃では、HAWK 11がロケットカウルを装備しての登場というニュースがありました。メーカーからのこの種のスタイリッシュな装備が正式なオプションとして提供される例が増えてきています。そのため、従来の円形ヘッドライトにビキニカウルを組み合わせるスタイルが一新された魅力を放つかもしれません。一方で、一旦カウルを装着してしまったならば、その快適さから離れられなくなることも理解しておく必要があります。