ショーエイのEX-ZEROは、オフロード風のデザインを身にまとったフルフェイスヘルメットとして認知されています。
その一方で、「実際に使用しているユーザーの声が気になる」「どのようなバイクに似合うのかが判らない」という方々もいらっしゃるかもしれません。
今回は、元バイク店員である私がEX-ZEROのユーザー評価についてご紹介します。
さらに、EX-ZEROに適したバイクのスタイルについてもご説明するので、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
EX-ZEROが似合うバイクは?
EX-ZEROはその快適さで知られており、特に耳が痛くなりにくい点や不快感が少ない点が高く評価されています。その軽量さと洗練されたデザインが魅力的で、ヴェルシスのようなバイクにもマッチします。
多くのライダーが日常的にゴーグルを使用する傾向があり、EX-ZEROのフルフェイスタイプでありながら、ゴーグルと組み合わせることで、開放感のあるスタイリッシュな外見を楽しんでいます。
特にラフなスタイルを好むライダーにとって、EX-ZEROは理想的なヘルメットと言えます。さらには、そのデザインが頭を小さく見せる効果があるため、多くの人にとって魅力的な選択肢となっています。
実際にヘルメットを装着することで、顔の大きさを気にすることなく、快適にバイクライフを送ることが可能です。バイザーの取り付けは好みが分かれる点でもありますが、個人的にはバイザーを装着したスタイルを好むユーザーもいます。ただし、強風のときはバイザーがない方が扱いやすいとの意見もあります。
- 付け心地が良い
- バイクやファッションに合う
- ゴーグルを付けることによるスタイルアップ
- 帽体が小さく見せるデザイン
- バイザーの取り外しが可能
快適な付け心地はEX-ZEROの特筆すべきポイントであり、オフロード風のデザインがさまざまなタイプのバイクに似合います。快適性とスタイルの良さを兼ね備えているのが、EX-ZEROの大きな魅力です。
EX-ZEROに関する苦言集
EX-ZEROはそのスタイリッシュなデザインにも関わらず、夏場は汗をかきやすく、やや快適性に劣る面があります。フルフェイスとしては安全性には優れていますが、暑さ対策をしっかりと行いたいツーリング時には適しているといえるでしょう。ただし、日常の街乗りの際には、もっと涼しい半ヘルメットの方が好まれることがあります。
また、このヘルメットのインナーシールドは、風切り音が大きい傾向にあり、さらにスタイルを気にする人にとってはゴーグルを準備する必要があるなど、少々手間がかかります。フルフェイスながらも顔の一部が露出している構造のため、冬場は寒さを感じることが否めません。
友人から譲り受けたという声もありますが、「デザインがいま一つという個人的な意見」や「他のヘルメットを購入検討中」といった意見も寄せられています。
- 夏場は特に暑く感じる
- 多汗による不快感
- 風切り音が気になる
- 冬は露出部分が寒い
- デザインが好みではないという意見も
EX-ZEROのマイナス評には、「夏場の暑さに関するもの」がしばしば挙げられます。これからお話しするように、EX-ZEROは外部からの空気の流入を促すインテークが限られているためです。特にシールドが開いた状態であっても、マウスダクト以外に目立った空気の流路が設けられていないため、頭部が暑く感じられることがあるでしょう。その他にも、顔が露出しているために風切り音が大きく感じられたり、逆に冬は寒さを感じるといった声が多く聞かれます。
EX-ZEROのメリット
- クラシカルなデザイン
- 高機能シールド
- 安全性と快適性
クラシカルなデザイン
EX-ZEROのデザインは、1980年代のSHOEI EXシリーズからインスピレーションを受けたもので、古き良き時代を愛する人やレトロなスタイルを求めるバイク乗りにとって非常に魅力的な一品です。
シェルのデザインは時を経ても色褪せないクラシックなオフロードのスタイルを踏襲しながら、シンプルでありながら洗練された見栄えの良さを実現しています。EX-ZEROはその機能性と外観の美しさを見事に融合させています。
革新的なCJ-3シールドについて
新しいCJ-3シールドは、明瞭で歪みの少ない視界をもたらし、ライダーの快適性と機能性を向上させています。このシールドは細部にわたり考慮された設計で、眼鏡やサングラスとの互換性も保ちつつ、気流の乱れも軽減します。
また、シールドの高さを調節可能であり、ゴーグルを併用することもできるので、様々なライディング状況や異なる天気条件にも柔軟に適応します。
安全性と快適性
EX-ZEROは、快適さとライダーの安全を考慮してデザインされたヘルメットです。インナーは清潔を維持しやすく設計されているため、長い時間装着しても快適性は変わりません。
さらに、E.Q.R.S.(Emergency Quick Release System)を搭載しており、万が一の時にはヘルメットを素早く外せる機能が備わっています。これにより、ライダーは任意の安全面での不安を軽減し、道路上での運転に集中できるのです。
EX-ZEROのデメリット
- 熱い日が多い
- 走るときに風が侵入する
夏の暑さとEX-ZEROヘルメット
EX-ZEROヘルメットは、新鮮な空気を取り込むインテークの数が少なめに設計されています。夏の季節になると、このために室内温度が上昇しやすくなります。
確かにシールド部は開けておくことで、走っている最中に風を取り込むことは可能ですが、ヘルメットの上部には通気性を高めるベンチレーションが設けられていないため、湿気がこもりがちで、じめじめとした暑さを感じることがあります。特に夏場の暑い日は、頭部が汗でびっしょりとなることも多いでしょう。
走行時の風の流れ
EX-ZEROは、シールドを使用時も微小な隙間が存在し、フルフェイスタイプでありながら走行風が顔に触れます。暖かい気候下では、この風の流れは快適な体感を提供しますが、冬季には厳しい寒さを感じさせることがあります。
特に、シールドが閉じていても頬付近に鋭い冷たさが走ります。寒冷時には口元を含めた顔面をカバーするネックウォーマーなどで適切に保護することが推奨されます。
EX-ZEROの相性の良いバイクのスタイル
- デュアルパーパス・クロスオーバー
- アメリカン
- クラシック
オフロード風デザインのフルフェイスヘルメットであるEX-ZEROは、オフロードのエッセンスを持つデュアルパーパスやクロスオーバーバイクとの相性が抜群です。さらに、アメリカンやクラシックタイプのバイクに装着しても、とても映えるでしょう。
ダブルダイナミクス:クロスオーバーモデル
ダブルダイナミクスと名付けられたこのバイクモデルは、舗装路だけでなく未舗装路でもスムーズに走行可能です。このタイプのバイクにはEX-ZEROヘルメットがよくマッチするでしょう。内蔵シールドの使用も可能ですが、ゴーグルを組み合わせることで、さらにスタイルを際立たせることができます。
アメリカンとフルフェイスの調和
一般的に、アメリカンスタイルのバイクにはフルフェイスのヘルメットがしっくりこないと考える方もいますが、EX-ZEROであれば話は別です。伝統的なデザインのバイクとEX-ZEROの組み合わせは抜群の相性を誇ります。
アメリカンを愛するライダーの間ではフルフェイスを選ぶ人はまだまだ少ないため、EX-ZEROを選ぶことで他のライダーから一線を画すことができるかもしれません。
クラシック
クラシックな雰囲気を放つネイキッドタイプのバイクにもEX-ZEROは素敵に映えます。速さを追求するのではなく、風格ある走りを楽しむ古典的なバイクにEX-ZEROは相応しいです。単に乗るだけでなく、バイクのスタイルを重視する方にもEX-ZEROが提供する魅力はぴったり合います。
EX-ZEROのカラーリング
- オフホワイト
- ブラック
- マットブラック
- パサルトグレー
- シャインレッド
- ブリリアントイエロー
EX-ZEROと他のヘルメットとの比較について
項目 | EX-ZERO | 他ヘルメットA | 他ヘルメットB |
---|---|---|---|
安全性 | E.Q.R.S.システムで安心 | PSC/SG規格 | SG規格採用 |
シールド | ワンタッチでインナーシールド展開 | 無し。ゴーグルが必要 | インナーシールド付き |
快適性 | 内装は取り外し・交換可能 | 欧米人にフィット | 抗菌・防臭機能付き |
規格 | SNELL、JIS規格 | SNELL、JIS規格 | SG規格 |
重量 | 1,196g | 1,200g | 1,290g |
小売希望価格 | 46,200円 | 50,160円 | 9,400円 |
評判 | (hb.afl.rakuten.co.jp) |
よくある質問
インナーシールドの交換について
インナーシールドにはクリアの他、スモーク、イエローを含めた全部で5種類のバリエーションをご提供しております。日差しなどの眩しさが気になる方には、ダークスモークを特におすすめします。
内装の調整はできますか?
内装は交換してサイズを調整することができます。もしご自分に合わない場合は、例えばゆるすぎる、またはきつすぎる場合でも調整することによって、より快適なバイクライフを満喫できます。
グラフィックモデルの入手難易度
EX-ZEROには、レースをイメージしてデザインされたグラフィックモデルがラインナップされていることが特徴です。これらは数量限定で生産されており、カタログやインターネットに掲載されている場合でも、実際に入手できるとは限らない状況です。一方で、ソリッドカラーのモデルに関しては、一般的に購入がしやすい傾向にあります。
まとめ
このたびはEX-ZEROに関する概説を行いました。オフロード風のデザインが特徴のこのフルフェイスは、見た目も重視する方であれば相応しいバイクを選択することが求められます。ただ単に機能性を考慮するだけでなく、デザイン性にも拘りたい消費者に最適なヘルメットと言えるでしょう。