「マグナ50はダサいの?」とよく耳にします。実は、バイクショップの中でもしばしば話題にのぼるこの話題。たしかに、50ccという排気量の小ささが、一部の人にはダサく映るのかもしれません。今回は、そんなマグナ50に関するユーザーの口コミを集めてみました。
マグナ50はダサいのか?
マグナ50:外見はグランドサイズ
50ccのバイク群では際立つほどボディサイズが大きい「マグナ50」。通常、50ccバイクと聞けばスクーターを想像するものですが、マグナ50はアメリカンスタイルを踏襲しているため、他とは一線を画すサイズ感を持っています。
そのローライディング姿勢と長いホイールベースは、まるで50cc以上の排気量を持つ車のように錯覚させることも。その見た目は125ccにも見間違えられることがあるものの、実際の排気量は50ccに過ぎません。
そのため、大型バイクに慣れたバイカーからは、見栄を張っているように映ることも。「50ccでありながら無理に大きく見せるのはちょっと…」という評価も、バイクショップで耳にすることが少なくありません。
お店には250ccや400ccの迫力あるバイクも展示されているため、比較するとマグナ50のコンパクトさは否めません。かといって、このバイクに使われている50ccエンジンは、信頼と実績のスーパーカブと共通。
だからこその小ささですが、これは50cc空冷単気筒というエンジンスペックを考慮すると致し方ない面もあります。アメリカンといえば、Vツインエンジンがイメージとして強いですが、50ccではその要求を満たすことは技術的にも経済的にも難しい。
もし「本物のアメリカンを堪能したい!」と考えているのなら、中型免許を取得し、250ccや400ccクラスの本格的アメリカンバイクにチャレンジするのがおすすめです。
50ccではパワーに限界あり
マグナ50というのは50ccの排気量を誇るバイク。そう、ごく普通の50ccです。エンジンはちょうど3.9馬力というから、これが50ccバイクであることを思えばまあ納得の出力です。
しかし、もしも250ccや400ccのバイクと比較してしまうと、力強さの点で肩を落とすことになるかもしれません。市街地での走行には何とか適していますが、広い通りに出ると物足りなさを感じる瞬間がしばしば出てくるでしょう。
限られた50ccという排気量ではやむを得ませんが、他のバイクに対して排気量で見劣りすることも否めません。勿論、ボアアップキットを利用して排気量を少し増やすことは可能です。
例としてはクリッピングポイント製の88ccボアアップキットがありますが、それを使っても得られるパワーはそれほど大きくはなりません。もし大きくて迫力のあるバイクに乗りたいのなら、始めから排気量の大きいバイクを選ばなければならないでしょう。
マグナ250の優位性
バイク愛好家の間では、マグナ250がマグナ50のより大きな兄貴分として知られています。しばしば、バイクショップではアメリカンバイクを象徴するコーナーを展開し、マグナ250を中心に展示しています。マグナ50と並んだ時の、その圧倒的なサイズ感は、見る者の目を引かずにはいられません。小排気量のマグナ50が、どうしても見劣りしてしまうのは仕方のないことでしょう。
マグナ50の魅力|見た目とは異なる小さな心臓
ホンダから1995年の4月にデビューしたマグナ50は、その風格あるアメリカンカスタムクルーザーのスタイルで知られています。マグナ250のよりコンパクトなバージョンとして、スタイリッシュなロー&ロングのデザインを採用している点が印象的です。しかし、その見た目とは裏腹に、マグナ50に搭載されているのはスーパーカブやモンキーにも使われている49ccの空冷4ストローク単気筒エンジンです。大きなボディに対して小さなエンジンを搭載しているのがこのバイクの特徴的な点です。
マグナ50が発売された当時、ホンダにはジャズという別の50ccアメリカンタイプのバイクも同時にラインナップされていました。これにより、50ccクラスのアメリカンスタイルモデルがホンダから2種類提供されることとなりました。その当時は、50ccのギア付きバイクの選択肢が限られており、特に原付免許や自動車免許を新たに取得した若者の間で高い人気を集めていたのです。
しかし、厳しい排ガス規制の波が押し寄せ、マグナ50の生産は2007年に幕を閉じました。今では新車の販売は終了し、中古バイクとしてのみ手に入れることが可能です。
諸元
全長 (mm) | 1960 |
全幅 (mm) | 760 |
全高 (mm) | 945 |
ホイールベース (mm) | 1320 |
シート高 (mm) | 635 |
乾燥重量 (kg) | 87 |
気筒数 | 1 |
冷却方式 | 空冷 |
排気量 (cc) | 49 |
カム・バルブ駆動方式 | OHC(SOHC) |
最高出力(PS) | 3.9 |
最高出力回転数(rpm) | 8000 |
燃料タンク容量 (L) | 8 |
マグナ50が最適な方
ギア付きバイクの練習に最適
ギア操作に慣れたいという方には、特にマグナ50がお勧めです。スクーターにはアクセルとブレーキのみがあり、それだけではバイク操作の真髄に触れることができません。ギア操作は習得しておくと後々役立つため、マグナ50を使ってしっかりと練習を行いましょう。
初めてバイクに乗る方へのアドバイス
バイク初心者がいずれ中型や大型のバイクに乗りたいと思った時、50ccのギア付きバイクで予め練習しておくと、後々の免許取得がとてもスムーズになると言われています。実は、ギアチェンジやクラッチの扱いに戸惑う方は多いのです。そんな操作に慣れていれば、教習所でスムーズに進められ、免許取得も楽に感じられるでしょう。予めギア操作に馴染んでおくことは、自身の将来に大いに役立つ行為となります。
燃料効率に優れたバイクをご希望の方へ
マグナ50が定速走行時(時速60kmでの巡行時)に達成する燃料消費率は、1リットルあたり105kmという高効率を誇ります。もちろん、実際の運転では加速や減速、交通信号での待機などにより、この数値には届かないことが予想されますが、保守的な見積もりでも1リットルで50kmは走行可能です。スーパーカブシリーズのエンジンを搭載しているため、この燃費は非常に卓越しています。50ccクラスのスクーターでは通常は見られない節約効果ですし、バイクの維持費を抑えたい方や日常の移動手段としてバイクをお求めの方には最適な選択と言えるでしょう。
マグナ50の評価と市場動向
一部では流行に後れを取っているとの印象を受ける「マグナ50」ですが、50ccという排気量においてアメリカンスタイルを追求した珍しい存在であり、根強い人気を誇っています。その特異性から50ccアメリカンタイプのバイクとしては希少な部類に入ります。実際、このセグメントではそれほど多くのモデルがリリースされていないのが現実です。
長い間生産され、多くのライダーに支持されたことで、マグナ50は販売実績も高く評価されています。参考URL:こちら
中古バイク市場に目を向けても、マグナ50以外の50ccアメリカンバイクは非常に少ないのが現状です。そんな市場状況の中で、50ccのギア付きバイクに興味を持つ方にとって、マグナ50は非常にお勧めの一台と言えるでしょう。