「大型バイクの維持費は高いから手を出すな」といった忠告はよく耳にしますが、実際どんな点が違うのでしょうか?
長年バイクに親しんでいる方々がバイク初心者へ、大型バイクは避けたほうがいいと助言する事例は少なくありません。
自身が大型バイクを経験したことがなければ、そのような発言を聞いて、果たしてそれが真実なのか気がかりになることでしょう。
総括すると、大型バイクを所有することによる維持費は間違いなく増加します。しかし最新のバイクは軽量化が進み、取り回しがしやすいものが増えています。
本稿では、そもそも「大型バイクは避けるべき」と言われる背景にあるデメリットと、250ccや400ccのバイクとの維持費の差異、さらには現行の大型バイクの特徴について詳しく説明していきます。
「大型バイクはやめとけ」とアドバイスを受けた方は、ぜひこの解説をご覧ください。
大型バイクはやめとけ?否定的な意見がある背景
大型バイクのデメリットについて
数あるバイクの中で、大型バイクの購入を避けるべき理由にはいくつかのポイントがあります。それらは大きく分けて以下の3つです。
- 重量の問題
- 取り回しの困難さ
- オーバースペックであること
特に、250ccや400ccのクラスに比べてみると、大型バイクの重さはずっしりと感じられます。その重さが原因で、日々の取り回しが苦労の種となり、立ちごけしてしまった時には車体を持ち上げるのも一苦労です。このような経験をしたオーナーから「大型バイクをやめとけ」という声が聞こえてくるのも無理はありません。
さらに、1000ccクラスの大型バイクが持つエンジンパワーは、一般の公道で全てを出し切ることは事実上不可能です。中には1速だけで時速100kmを超えてしまうようなモデルも存在します。
高速道路ではそのパワーを活かした快適な運転が可能ですが、一般道ではせっかくの性能を生かせずに終わることが多いのです。そのため、「大型排気量は持て余すだけ」と感じるオーナーの声は、実体験に基づいたものであるのでしょう。
昔は「大型バイクを避けろ」と言われていた
最新バイクの軽量化進行
昨今、バイクの世界では軽量化が進んでいます。かつての大型バイクに比べて目に見えて軽くなっているのです。同じカテゴリーの旧型と新型を比較して見てみましょう。
ゼファー1100 | Z900RS |
---|---|
265kg | 215kg |
この50kgの重量差は、乗り心地にも明らかな影響を与えます。一部のモデルでは重量差が少ない場合もありますが、空冷エンジンが主流だった時代と比較すると、現在のバイクは大幅に軽量化を達成しています。
ハーレーダビッドソンのような2000cc級の大型バイクを別とすれば、今日の大型バイクの重さはかつての400ccクラスと大差なくなってきており、より取り回しがしやすくなっているのです。
大型バイクをやめとけばよかったと思うこと
大型バイクの維持費について
しばしば「大型バイクの維持費は高い」と警告されることが多いですが、実際にはどれほどのコストがかかるのでしょうか。特に250ccや400ccのバイクから大型バイクへとグレードアップする際、維持費は以下のように変わります。
項目 | 250ccからの乗り換え | 400ccからの乗り換え |
---|---|---|
税金 | +2,400円 | 変わらず |
保険料 | 変わらず | 変わらず |
車検代 | 年間約+1.5万円 | 変わらず |
ガソリン代(5,000km走行時) | 約+1万円 | 約+5,000円 |
消耗品代 | 乗り換える車種次第 | 乗り換える車種次第 |
部品代、工賃 | +α | +α |
合計 | 年間約27,000円+α | 年間約5,000円+α |
維持費が著しく上昇するのは、消耗品の交換及び部品代と工賃です。400ccクラスのバイクに車検があるため、その段階ではあまり変わらないと感じることでしょう。しかし、250ccクラスから乗り換える際は、維持費の増加を肌で感じることが予想されます。特に消耗品代、部品代、工賃の増加は顕著です。
大型バイクを購入を検討する際は、単に車体価格だけでなく、これらの維持費も考慮に入れることが重要です。そうすることで、総合的なコストを把握しやすくなります。
大型バイクを薦めない理由を述べない理由
大型バイクを選ぶ魅力
大型バイクを選ぶことの大きな魅力の一つが、その余裕のある運転性能です。たとえば、400ccのバイクもパワフルですが、600ccや700ccの大型バイクでは、さらにスムーズな運転が楽しめます。軽自動車と普通自動車の差と似たように、大型バイクのパワーは運転に余裕をもたらします。
特に高速道路の走行では、250ccや400ccのバイクでは感じることのあるパワー不足を、大型バイクではほとんど感じることがないでしょう。その結果、追い越し時の余力や長距離のクルージングも快適で、疲れにくい運転が可能になります。
それに加えて、大型バイクの選択肢は非常に豊富です。500ccから始まり、600、700、800、900、1000ccと続き、1000ccを超えるモデルに至るまで、細分化されたカテゴリーが存在します。海外モデルも含めると、さらに多様なラインナップから選ぶ楽しみがあります。
自分が憧れていたバイクをついに手にする喜びは、何物にも代えがたいものです。自分だけのバイクを持つ所有感は、計り知れない価値を持っています。
大型バイクに関する総合ガイド
現代では、小排気量の125ccや250ccバイクが市場のトレンドとなっていますが、大型バイクには独自の魅了が存在します。維持にかかるコストを支払えるのであれば、是非一度試乗やバイクレンタルを通じて、その魅力を直接体験してみる価値があります。
もし、大型バイクの免許をまだ取得していない場合、様々な大型バイクモデルを見ることで、免許取得へのモチベーションが湧くかもしれません。大型バイクを自分のものにして、バイクライフをより充実させる機会を掴みましょう。
最後まで内容をご覧いただき、誠にありがとうございます。