中型クラスである400cc付近のバイクで、快適に長距離を走行することができるモデルをお探しの方は多いのではないでしょうか。そんな旅先での楽しみを想像しながら、長距離ツーリングにぴったりのバイク選びをしたいですよね。
旅路の快適さを重視するならば、ツアラー機能が充実した400Xやトリシティ300が長距離ツーリングでの疲れを軽減してくれるでしょう。これらの車種以外でも、MT-03やニンジャ400のように汎用性が高く、快適性も備えたモデルが選択肢に挙がります。
今回の記事では、ツーリング時の機能性をはじめとする様々な側面から厳選した、400ccクラスの中型バイクについて、詳しくご紹介していく予定です。ツーリングのおともに最適な中型バイクをお探しの方は、ぜひともこの情報を参考にしてみてください。
長距離ツーリングが楽な400ccのバイクは?
所謂「ツアラーバイク」と呼ばれるものは、長い距離を快適に走行するために設計されています。この種のバイクは、普通のネイキッドバイクにカウルを加えたデザインが特徴です。ツーリングに最適なバイクは、下記のような特徴を持っていることが求められます。
- フェアリングやウインドシールドの装備
- 容量が大きなガソリンタンク
- トルクが豊かなエンジン特性
- 高い積載能力
- 適切な乗車姿勢
- やや重たい車体
これらの要素が揃うことで快適な長距離走行が可能になります。たとえフェアリングが標準装備でない場合でも、後付けスクリーンによって防風効果が望めます。ガソリンタンク容量やエンジンに関しては、現代のバイクであれば特に心配する必要はないでしょう。
収納スペースについては、スポーツバイクを除き、キャリアやシートバッグを利用することで、パニアボックスがなくても十分な容量を得られます。ライディングポジションはハンドルの交換などでも調整可能ですが、元から快適なポジションのバイクを選ぶことが望ましいです。
車体の重さは扱いづらさにつながることがある一方で、その重さが高速走行時の安定感を高めるメリットにもつながっています。
長距離ツーリングの荷物の積載に関して
長距離を走るツーリングでは、積載能力が重要なポイントとなります。特に宿泊が伴う旅やキャンプを楽しむ場合、荷物の量は応じて増えてしまいます。
たとえば、ツーリングでよく使用されるフルパニアスタイルを持つバイクは、総容量が意外と限られている場合が多いです。例としてHonda 400Xの純正の収納容量を挙げてみましょう。
トップケース | 35L |
サイドケース | 24L×2 |
合計容量 | 83L |
大きめのケースを選ぶことでさらに容量は増やせますが、デフォルトでは以上の容量を想定しておくと良いでしょう。なお、最新の400Xでは純正のトップケースとサイドパニアの同時使用は不可能となっています。
次に、タナックス製のシートバッグを見てみましょう。
ミドルクラス | サイドバッグ | 合計容量 |
29-40L | 38-56L | 67-96L |
キャンピング用のシートバッグとサイドバッグの組み合わせならば合計で100L超の容量を確保することができます。また、可変式であるため、たとえミドルクラスの容量でもフルパニアのバイクと同等の荷物を積み込むことが可能です。
リアキャリアにトップケース、シートバッグ、サイドバッグを組み合わせることによって、さらに積載量を増やすことができます。フレーム形状が適していれば、スポーツバイクを除き、あらゆるバイクでツアラーバイク並みの積載力を出すことができます。ただし、スポーツバイクはフレーム構造が荷物を積むには不向きで、耐荷重の面でも制約があります。
HONDAの長距離ツーリングに快適なバイク 400cc
400Xの魅力について
400Xは、400ccクラスのツアラーモデルとして群を抜いています。モデルチェンジを経て、足元の強化と装備がグレードアップした結果、新車でも中古車でも長距離を走るライダーには最適なバイクです。
排気量(cc) | 398 |
---|---|
シート高(mm) | 800 |
車両重量(Kg) | 199 |
燃費(km/h) | 41 |
最高出力(PS) | 46 |
最大トルク(kgf・m) | 3.9 |
タンク容量 | 17 |
新車価格 | 858,800円 |
中古車価格(平均) | 67万円 |
燃費や出力、トルク、タンク容量、これらすべてが長距離ツーリングに適した素晴らしいスペックを有しています。2013年から継続されるロングセラーの400Xは、中古市場においても非常にお得に手に入れられる点が魅力です。
2013-2018 | NC47 |
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2019- | NC56 |
最新のモデルでは豊富な装備が搭載され、快適なライディングを支えます。詳細はHondaの公式ウェブサイトから引用しました。
- フルLED
- カウルスクリーン
- フルデジタル液晶
- エマージェンシーストップシグナル
- 盗難防止機構
- アシスト&スリッパ―クラッチ
- 倒立フォーク
- フロントダブルディスクABS
特筆すべきは、アシスト&スリッパ―クラッチと、倒立フォークによるダブルディスクABS搭載の足回りです。これは400ccバイクとはいえ、より大型の車両にも遜色ない走行性能を発揮する要素です。
テーパーハンドルは長距離走行時の快適さを保ち、ツーリングに最適な乗車姿勢を提供します。将来的に400Xが教習車として利用される可能性が高く、より多くの人々に親しまれるバイクになりそうです。
いわゆる”不人気”と噂されることもありますが、機能面では400Xは最高品質のバイクと言えるでしょう。
CB400スーパーボルドール
Hondaの人気シリーズCB400SFの中でも、カウリングを搭載したCB400スーパーボルドールは、ツーリング性能が際立つモデルです。快適な乗り心地の秘密は、だれもが使いやすい設計にあります。現行モデルよりも車重がある分、高速道路を走る際の安定感が増します。プレミアム価格に見合った価値があるため、購入機会があればぜひ手に入れたい一台と言えるでしょう。
排気量(cc) | 398 |
シート高(mm) | 755 |
車両重量(Kg) | 206 |
燃費(km/l) | 31.0 |
最高出力(PS) | 56 |
最大トルク(kgf・m) | 4.0 |
タンク容量(L) | 18 |
新車価格 | – |
中古車価格(平均) | 101万円 |
最新のバイクに比べて燃費はやや見劣りがありますが、タンク容量の余裕と最高出力の強さは健在です。6300rpmあたりで変化するVテックサウンドはいまだに多くのファンにアピールしています。価格面については、新しいモデルほどプレミアム価格がつきやすく、中には150万円以上のものも見受けられます。
NC39 | NC42 |
2005-2006 | 2007-2022 |
ただしこのモデルは長期にわたって販売されているため、市場には豊富な在庫があります。特に狙った方が良いのは、NC42の100万円台前後のものです。120万円を超える車両は少走行のものが多いですが、1万キロを超えたものであっても状態の良いものが見つかる可能性があります。
Kawasakiの長距離ツーリングが楽なバイク 400cc
カワサキ ニンジャ400のおすすめポイント
カワサキの400ccクラスで選ぶなら、多くの魅力を兼ね備えたニンジャ400が推奨されます。スポーツとネイキッドの両方の性質を持つこのモデルは、高いツーリング能力を発揮します。荷物積載に関してもリアキャリア、シートバッグ、サイドバッグを積極活用すれば安心ですし、更にフルパニアへの変更も可能です。
排気量(cc) | 398 |
---|---|
シート高(mm) | 785 |
車両重量(Kg) | 167 |
燃費(km/h) | 31 |
最高出力(PS) | 48 |
最大トルク(kgf・m) | 3.8 |
タンク容量 | 14 |
新車価格 | 759,000円 |
中古車価格 | 660,000円 |
現行400ccクラスで最高レベルのエンジン性能を誇るニンジャ400は、余裕のタンク容量と優れた足つき性を備えています。特に車両重量の軽さは魅力で、わずか1kgしか差のないニンジャ250と比べても遜色ありません。機動性に富み、フル積載時でも取り回しが容易な点も評価できるでしょう。その上、400Xとは30kgもの重量差があります。
カワサキを象徴するバイクであるニンジャ400は、長らく愛され続けるロングセラーモデルとしても知られています。
2014-17 | EX400E |
2018-2021 | EX400G |
2022- | EX400G |
中古市場での購入を考えている方には、2018年式周辺や型落ちモデルがリーズナブルな価格で豊富にあり、選びやすいでしょう。オリジナルはセパレートハンドルですが、バーハンドルに改造して快適性を高めるのも一考です。
最新のニンジャ400は、機能面で高い先進性を誇ります。
- フルLEDライト
- 多機能な液晶スクリーン
- フルカウルデザイン
- ø310mmセミフローティングペタルディスク(フロント)
- デュアルピストンキャリパー(リアブレーキ)
- アシスト&スリッパークラッチ
- φ41mmフロントフォーク
- H2を彷彿させるフレーム設計
エンデュランス製のリアキャリアは6kgまで対応しており、荷物の積載に困ることもありません。ツーリングにもスポーツ走行にも対応できる汎用性の高さから、ニンジャ400は多くのライダーに推薦されています。
エリミネーター400の魅力
Kawasakiから登場したNEWモデル、エリミネーター400は400ccクラスで唯一無二のアメリカンスタイルのバイクです。このクラスのアメリカンタイプをお求めの際は、ぜひ候補に入れてみてください。
このバイクの一番の魅力は、レブル250と比較してもより長距離走行に対応している点です。さらに、アメリカンバイクの中でも人気の絶版車が価格上昇の傾向にある中で、エリミネーター400は新車でありながらも手頃な値段で手に入れることが可能です。
排気量(cc) | 398 |
シート高(mm) | 735 |
車両重量(Kg) | 176 |
燃費(km/h) | 31.6 |
最高出力(PS) | 48 |
最大トルク(kgf・m) | 3.8 |
タンク容量 | 12 |
新車価格 | 759,000円 |
中古車価格(平均) | – |
アメリカンバイクの特徴であるリラックスできるライディングポジション、快適な足付きのシート高さ、またロングツーリングでも疲れにくい設計になっています。加えてアシスト&スリッパークラッチも備えているので、クラッチ操作もスムーズです。
収納スペースに関しても、キャリアやサイドバッグをうまく使えば問題なく対応できます。カラーバリエーションもSEモデルを含めると3種類から選べるので、お好みに合わせて選択可能です。
YAMAHAの長距離ツーリングが楽なバイク 中型
MT-03の魅力と特徴
ヤマハ社によれば、400ccのモーターサイクルを取り扱っていないため、長距離のライディングの快適さを考えた場合、MT-03を推奨しています。このバイクはアップライトタイプのハンドルポジションを採用しており、日常の街乗りから長距離のツーリングにも柔軟に対応する設計となっています。
排気量(cc) | 320 |
---|---|
シート高(mm) | 780 |
車両重量(Kg) | 167 |
燃費(km/h) | 41 |
最高出力(PS) | 42 |
最大トルク(kgf・m) | 3.1 |
タンク容量 | 14 |
新車価格 | 687,500円 |
中古車価格 | 57万円 |
排気量320ccにもかかわらず、このモデルは優れたエンジン性能を有し、軽量ながらも充分すぎるタンク容量を備えています。MT-03は2016年に発売されて以来、新しい年式のモデルを比較的手頃な価格で手に入れることが可能です。
最新モデルでは、よりパフォーマンスが向上した倒立フォークが導入され、足回りも強化されたデザインとなっています。リアキャリアは最大8kgまでの荷物を積載でき、サイドパニアやトップケースを取り付け、フルパニアスタイルにも対応可能。
お求めやすい価格で購入できるため、ツーリングカスタマイズにも余裕を持って資金を投じられるのもMT-03の魅力のひとつです。選べるカラーも3色あります。
トリシティ300の魅力
日本ヤマハ発動機が展開するトリシティ300は、不整地でも安定した走行感を実現しており、長いドライブに最適なスクーターです。目を引くデザインと使い勝手の良さが兼ね備わっているこのモデルは、様々な場面での利便性が認められています。
排気量(cc) | 292 |
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シート高(mm) | 795 |
車両重量(Kg) | 237 |
燃費(km/L) | 38.4 |
最高出力(PS) | 29 |
最大トルク(kgf・m) | 3.0 |
タンク容量(L) | 13 |
新車価格 | 957,000円 |
中古車価格(平均) | 84.8万円 |
燃費の良さと大容量のタンクにより長い距離も快適に旅することが可能で、車体のしっかりとした重量感は高速道路においても安定性を提供します。
さらにスクーターならではの便利な機能として、シート下に45Lの大きな収納スペースを持ち、シートバッグを一つ加えることで約100Lの荷物を運べます。また、スマートキーや自立支援のスタンディングサポートなど、最新技術も搭載しています。
価格は高めですが、ロングドライブにおける快適な運転体験を約束するトップクラスの製品です。
長距離ドライブに適したバイク 400ccの中型バイク比較
モデル | 400X | CB400SFボルドール | ニンジャ400 | エリミネーター | MT-03 | トリシティ300 |
---|---|---|---|---|---|---|
イメージ | ||||||
排気量(cc) | 398 | 398 | 398 | 398 | 320 | 292 |
シート高(mm) | 800 | 755 | 785 | 735 | 780 | 795 |
車両重量(Kg) | 199 | 206 | 167 | 176 | 167 | 237 |
燃費(km/h) | 41 | 31.0 | 31 | 31.6 | 41 | 38.4 |
最高出力(PS) | 46 | 56 | 48 | 48 | 42 | 29 |
最大トルク(kgf・m) | 3.9 | 4.0 | 3.8 | 3.8 | 3.1 | 3.0 |
タンク容量 | 17 | 18 | 14 | 12 | 14 | 13 |
新車価格 | 858.800円 | – | 759.000円 | 759,000円 | 687,500円 | 957,000円 |
中古車価格 | 67万円 | 101万円 | 66万円 | – | 57万円 | 84.8万円 |
MT-03は価格面でもお手頃で、長距離ツーリングに必要な装備を充実させることができるでしょう。燃費や出力、タンクの容量もバランスが取れているモデルです。長いドライブに適したモデルとしては、400Xやトリシティ300がありますが、ツーリング性能に特化している点が特長です。
CB400SFボルドール |
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価格がやや高めに設定されているCB400スーパーボルドールですが、現在は100万円を切る価格で手に入ります。将来的に価格が10倍に跳ね上がる可能性がある一方で、値下がりする可能性は低いと考えられますから、良好なコンディションのものを見つけたら、買い時かもしれません。
ニンジャ400 | エリミネーター |
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ニンジャ400は多目的に使用したい人に適しています。400Xと比較すると楽な姿勢での運転には劣りますが、スポーツ走行もこなせる汎用性の高さが魅力です。デザインも魅力的で、バーハンドルに変更すればツーリングバイクとしても活躍します。
アメリカンスタイルを選ぶなら、エリミネーターがおすすめです。他の400ccアメリカンバイクが軒並み価格を上げている中で、割安感があり、最新装備も備えているためです。長距離ツーリングの費用を考えるときも、車体価格を含めた総コストを抑えることができるでしょう。
400ccバイクを手頃な価格で手に入れる方法
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買取価格への興味や市場相場についての知識を深めたい方は、無料査定を試してみるのがよいでしょう。買取申込みはこちらから
快適な400ccクラスのバイク選び
長距離ツーリングを快適に過ごすためには、長時間快適な姿勢を保てるバイクが重要です。バイクごとに価格帯が異なりますが、快適性を高めるための装備投資も一つの方法です。
多くのライダーが常に長距離を走る訳ではありませんので、自分自身に合ったバイクを選ぶことが肝心です。興味を持ったバイクは、試乗やレンタルを利用して実際の乗り心地を試してみることをお勧めします。当記事を最後までご覧いただき、ありがとうございました。